海藻活用研究会シンポジウムでプロジェクトの研究内容を発表(2025.2.21)
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2025/02/28 (金)

令和7年2月21日(金)に函館市国際水産・海洋総合研究センターにおいて「海藻活用研究会シンポジウム」が開催されました。
本シンポジウムでは、食品としての海藻にとどまらず、街づくりや化粧品の素材など、さまざまな分野での海藻の活用方法や可能性について、9名の講演者が発表しました。
マリカルチャープロジェクトに関する講演
天然コンブ藻場の回復を目指した取り組み
講演者:秋田晋吾先生(コンブ研究部会・天然コンブ繁茂グループ)

秋田先生からは、磯焼けの仕組みや、函館市沿岸で進められている天然コンブ藻場の回復プロジェクトについてのお話がありました。
DNA分析から見た地域食用海藻の特徴
講演者:清水健志先生(コンブ研究部会・コンブ養殖グループ)

清水先生は、DNA分析を活用して、日本産(特に道南産)のマコンブが海外産とは異なる特徴を持つことを解説。その付加価値やブランド力についても解説してくださいました。
函館マリカルチャープロジェクト~函館市が目指すコンブ産業について~
講演者:函館市農林水産部水産課 佐藤課長

佐藤課長からは、天然のコンブ資源に頼る水産業から、持続可能な水産業を目指すプロジェクトの背景ついて紹介がありました。特に、養殖技術の発展や省力化技術による生産性向上、さらに雇用創出に向けた取り組みについて詳しく説明してくださいました。講演後の質疑応答では、プロジェクトの進捗状況についての質問があり、「順調に進んでおり、マコンブの完全養殖に向けた種苗の技術移転が始まっている」との回答がありました。
本シンポジウムを通じて、海藻の多様な可能性と、持続可能な水産業に向けた最新の研究成果を共有する貴重な機会となりました。